こんにちは。町家が好きなおひとりさま、さかいです。
あなたは町家を訪れたことはありますか?町家はいいですよ。
先日、石川県金沢市にある国立工芸館に行ったあと、
金沢から車で20分ほど、野々市市(ののいち)へ足を延ばしてきました。
日ごろは山間部に住んでいますので、平野部の道路は走りやすくていいですね。まっすぐだし見通しもよくて快適です。
金沢の典型的な町家・喜多家住宅(国指定重要文化財)
住所:石川県野々市市本町3-8-11
入場料:大人400円
3台の駐車スペースあり。看板がでていて見つけやすいです。
喜多家住宅は大きな町家で見ごたえがあります。
明治時代に火事で焼けたため、金沢の商家から移築されました。大きな改築はなく、当時の風情を感じることができます。
美しい建築美・梁組み

入場してすぐの通りニワは、屋根裏までの吹き抜けになっています。
開放感のある広い空間に大小さまざまの梁が組まれていて、美しい。
野々市デジタル資料館 喜多家住宅 より引用
通りニワ:玄関から裏口まで続く通路のこと
オエ:家の中心になる広間のこと
喜多家住宅は通り庭とオエの間に扉がありません。圧倒的な広さです。
19世紀の造り酒屋 提灯入れと金庫
女性のガイドさんがとても丁寧に説明してくださいました。
喜多家は昭和50年ごろまで造り酒屋を営み、住み込みの従業員さんが住む部屋やお店で使った道具などがたくさん残っています。
当主の方が集めた骨とう品や、暮らしについてのエピソードもたっぷり聞けて嬉しい。


オエ(広間)でお客様に渡していたかもしれない提灯箱がかけてありました。提灯は知っていても提灯いれがかかっているところは初めて見ました。古い道具は不思議な魅力がありますね。
金庫ノ間には今でいう「レジキャッシャー」のような木製のお金入れもあって、お店の様子がまざまざと浮かぶので本当に楽しいです。
キムシコも美しい。キムシコっていうと一体何かと思いますが、漢字で書くと木虫籠。金沢町家の特徴とされる細い格子のことです。エレガントでとても好き。
木製のやかん!?


可愛い。
奥へと進んだ先で見つけたこの入れ物!土瓶のようなかわいい見た目ですが、木製だからとても軽いんです。片口のような注ぎ口からわかるとおり、お酒を入れる容器です。
足がついているのも可愛くて、帰ってからいろいろ探したのですが、いまでは作られていないようです。残念。
ベンガラ ふすま絵 引手の細工



火事のあと、金沢から移築した建物は、江戸時代後期に建てられたとされています。欄間がないなど、建物の特徴も教えていただきました。
・江戸時代にガラス窓を使える(江戸時代のガラス窓は輸入品でかなりの高価)
・内縁や土縁はベンガラぬり!今も美しい
・襖の引手には富士山や秋の虫などの細工が施されている
俗ながら、当時の金沢がどれほど裕福だったかと思って唖然。お金持ちすぎる!
金沢(加賀藩)のエピソードで、お金持ちだという理由で江戸幕府ににらまれてたとききましたが、わかる気がします。(この話は石川県美でもきいた)
庭も美しい

柱は両端のみで、ゆったりと庭を眺めることができる贅沢!
保存のためにかなりお庭を手入れされたそうで、公開できたのは最近らしくラッキーでした。
喜多家住宅が面する本町通り(京都へつづく旧北国街道)沿いには、ほかにも町家が残っていますが、通常は非公開。喜多家住宅と郷土資料館のみ見ることができます。
ほかにもお店や見どころがあるので、散策には野々市市本町 旧北国街道 てくてくまっぷ(野々市市観光物産協会 制作)があると便利です。
http://www.nonoichi-kanko.jp/uploads/pages/152836541650963300.pdf
帰りはにぎわいの里ののいち カミーノでご飯
たっぷり1時間ほど楽しんだあとは、近くにあるカミーノでご飯!
3年前にできたばかりの施設で、カフェもありゆっくり休めます。休日はマルシェなどのイベントも開催されていました。販売まちの列ができていて、何が売られていたんでしょうか。
野々市はキウイが特産ときいて、気になっています。収穫は11月。またそのころに行ってみたいものです。

にほんブログ村

おひとりさまランキング
コメント